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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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enough...


『ラブ・アクチュアリー』という映画があってな。

ローティーンから英国首相までの何組もの男女の恋愛模様と、クリスマスソングのヒットに再起をかけたうらぶれたロックシンガーとマネージャーの友情物語が織り交ざった素敵なラブコメディ(でいいのかな?)である。

まずはロックスターのレコーディング風景から物語りは始まり(ここでまず泣いた)、冒頭でその中の一組のカップルの結婚式のシーンがあり、新郎の親友が準備した盛大なサプライズで二人を祝福(ここでまた泣いた)する。

だが、新婦の方はこの自分の旦那さんの親友に嫌われているのではないかという懸念を抱いている。何故なら、彼がいつも自分を避けているように感じられるから。旦那は「そんなことあるもんか」とまったく意に介さない。

物語の中盤で彼女は知る。親友君もまた自分に想いを寄せていたのだと。心根の優しい彼は、自分の好きな女性と親友が幸せそうなのをうれしくもあり、切なくもある感情で見守っていたのだと。
だから彼女を避けていた。それを、親友君は本人に知られてしまう。

さて、幾組ものカップルがそれぞれの恋愛にひとつの区切りを迎えることになる、そしてうらぶれたロックスターがシーズンNo1のクリスマスソングの栄冠を勝ち取るか否かの判定が下されるクリスマスの夜。
親友君は自分の気持ちに決着をつけるべく親友と好きな女性が住む家のチャイムを鳴らす。

玄関に現れた彼女に親友君は「シーッ」と合図を送って、ユーモラスなオチのついたページまでスケッチブックをめくりながら無言で自分の想いを彼女に打ち明けて、笑って立ち去ろうとする。
彼女は立ち去ろうとする親友君を引きとめ、一度だけやさしく彼にキスをして、愛する人がいる家の中へ戻っていく。
立ち去りながら親友君は一言呟く。

「enough...」

ここで号泣(笑)。

このセリフ、確かDVDだと「これでいいんだ…」とか訳されていたと記憶している。文脈としてニュアンスは間違っていない。

だが「enough...」

「じゅうぶんだ」
である。

彼の想いは想い人の優しさをこめたキスで静かに謙虚に報われたのである。少なくともそう言い聞かせることで自分の気持ちにひとつのケリをつける事ができたのである。

もちろん、下世話な話をすれば物語が終わった後も彼の人生があるのだとすれば、彼はもしかしたらまたウジウジと悩むのかもしれない。それでも、一度気持ちに落とし前をつけたのだということに変わりはないだろう。

今日は「enough...」について思う一日であったのだが、後半にそのナゾが解けた(笑)。
あぁ、コレかと…。

いや、直接僕に関わる話じゃないよ念のため(笑)。




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