ヲタル座の男2009-09-02 Wed 23:07
旧HPをご覧頂いていた方はご存知かと思うが、僕の書いた『川は流れる』そして『蜥蜴退治』というお話には”三流の天使”という主人公が登場する。この二つの物語の中で、三流の天使のキャラクターに関するイメージは、若干違う印象を与えてたかと思う。
僕の中では漠然とながら統一したイメージはあるんだが、それをどのように表すか? というところでちょっと変わってしまったのだ。 それでも、このキャラクターは個人的に気に入っている。それで、また三流の天使に登場してもらうことにした。今度は意識して多少物語の世界観からして変えている。 今、その話を書いている。 コレは、9月20日に出演する『ヲタル座』に向けてのものだ。 このイベントを企画し、僕にオファーを出してくれたのは、毎度おなじみ谷藤師匠である。彼からオファーが来るとき、僕はいつもまだ開けた事のない自分の引き出しを開けることになる。本当に人の事をよく見ていらっしゃる。自分の未知なる引き出しを開けてみて、そのたびに僕は「オレ、こんなもん持ってたのか!」と驚いたり、喜んだりしているわけだ。ヘタすると、そんな引き出しがあったこと自体、気づいてなかったなんてこともある。 ちなみに、今回のイベントは劇場を使用するというのがコンセプトになっているらしい。歌のほかに、出演者ごとに、芝居やダンスなんぞも加味したエンターテインメントとしてステージ表現しようということである。 それで、今回の師匠のオーダーは、「MCの代わりに、物語を一本書いて、それを朗読しつつそこに歌を絡めろ」というものであった。バラバラな発想や心境で書いてきたオリジナル曲をうまく構成し、物語の中に埋め込むことで、ワンステージ丸々1つの世界として描き出してみろということだろう。 これは難題。 物語は幾つか書いているし、曲はご存知のように随分とあるが、それをミックスさせる発想は僕にはなかった。そもそも、文章と歌では書いているときの心持ちもアプローチの仕方もまったく別な感覚なんである。加えて、一曲一曲は、自分としては単体で1つの世界として成立してしまっているワケで、そんな作者としての先入観を捨て去らねば、こうした構成はできない。 いや、もしかしたらそれは、自分の先入観よりもさらに深く曲の中に潜って、各曲に共通する世界を物語として掬い上げる作業なのかもしれない。 実際にやっているところなんだが、自分でもどっちをやってるんだかよく分からない。 正直、話をいただいてから昨日まで、何をどうするべきかず~っと考えてた。物語を書いてしまって、そこに既存の曲を当てはめていくか? それとも、曲を決めてしまってから、そこに見合う物語を作るのか? まぁ、色々考えて実際に試してみたりもしたが、どうも感覚的にしっくりこない。日程は決まっているし、その間に作業できる時間も限られている。このままで行くと、目的のために間に合わせで中身をデッチ上げることになるんじゃないかと思っていたが、今朝未明、眠っている時に何かピンとくるものがあって、ストーリーの大枠と、最初に歌う曲及び最後に歌う曲が同時に決まった。 面白いかどうかは分からないが、その瞬間にコレで行こうと、自分の中で合点がいったので、それで行くことにした。 それで、ストーリーを頭の中でこね回しているうちに、どうも主人公は三流の天使であることが判明したわけだ。やぁ、また会えたね。 そして、幾つかの曲は書きかけで放置してあるものを完成させて使うことになりそうだ。 既存の曲で物語を挟み込み、物語に呼ばれた新曲がそこに挟み込まれるという構造になる予定。もちろん、単一の曲としても成立するものである。 要するに、これから当日までに物語を書いて、さらに数曲書くワケだ(笑)。初めてのことでもあるし、リハーサルの日数も欲しい。他のライブの準備もあるし、他のお仕事だってある。できるもんならデートもしたい。欲を言えば、若くて可愛らしくてスタイルと性格の良い、お金持ちの令嬢でお願いします(こういうことをイチイチ真に受けてリアクションされるとウンザリするからね)。 …話がズレた。 うまくいけば『朗読と弾き語りによる一人ミュージカル』ってことになるかな?踊らないけど。 初めてのことなんで、うまく行くかどうか分からないし、面白い内容にできるのかもわからない。でも、来てくれる人たちに喜んでもらえるものにしようと思いながら、準備していきますよ。 そんなワケで、目的のみならず過程も充実した作業になりそうだ。 スポンサーサイト
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