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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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石と花 意志と話

stone.jpg

先日まで首に皮ひもをつけていた。チョーカーみたいなものだ。
ま、ある人の勧めだったんだが、歌うたいはこうしたものを何か首につけといたほうがいいらしい。特に僕のようなタイプは。
それで、単純に皮ひもをつけていた。

で、先日ある店に入って石に呼ばれた。
今まで花や樹からなにやらを感じたことはあったが、石は始めてのことだ。
店に入ってから、やたらとその気配があり、見てみると小さな籠が並んでおり、なにか分からずに行くと、各籠に色んな石が入っていた。勾玉の形に加工され、アクセサリーに使えるように穴が開けられた小さな石たち。たしか一個200円。

僕は石についてはほとんど何も分からないのだけど、とにかく呼んでる感じのする幾つかの中から、気の合いそうなのを二つ選んだ。あとから調べてみると、僕が選んだのは「ラブラドライト」と「レッドタイガーアイ」とかいうやつ。二つともけっこう現在の僕向きのようである(笑)。興味のある方はぜひご自分でお調べ下さい。多分、興味の無い方にとってはくだらないことこのうえない話題なんだろう。

それで、特に「ラブちゃん(笑)」の方は幾つも籠に入っているものの中でひときわ美しく透明度の高いのが一個あって、手のひらに乗せると一番良い感じのしたものにしたんだが、夜中にしばらく握っていたら、気がついたらあっという間に透き通った石の内部がくぐもり、中に黒い斑点や筋ができた。
例の寡黙に過ごした夜の話である。オレってどんだけ邪気があるんだろう(笑)。ちょっと石に申し訳ない。
んで、さらに後日、首の皮ひもに2個の石を取り付けてオリジナルチョーカーのできあがり。今、首にしている。計600円程度の品物。

さて、その一晩寡黙に過ごした翌日の午前中にしばしの仮眠を取ったのだが、よく分からないがやたらと広い木造りの部屋に僕は居た。いや、夢の中でね。
そこはまるで高級なレコーディングスタジオのような場所で、そこにソファーやらなんやらがあって、やたらと人がたくさんやって来たり、去っていったりしている。まるでなにかのパーティーのようだが、趣旨はよくわからない。とにかく人がたくさんいる。
実際に知っている友人知人や親戚縁者などもいるのだが、現実では会った事のない人も多勢いる。いるんだが、夢の中ではみな僕と関係のある人らしい。友人なども、高校時代のヤツから、亜璃西社の面々、カフェアミナ関係、ラジオ関係、会議関係から、札幌の音楽人など様々が入り乱れてワイワイやっている。
極めつけは僕の父親だ。父は、ジーンズに上はTシャツ、そして色つきのメガネをかけて頭にタオルを巻いている。どう考えても父親と立川談志の混合である(笑)。
その父親が、実際には会った事のない僕の知り合いの20代くらいの男女を10人ばかり集め、「これから芝居の稽古をやる」といって、別部屋へ移動していった。それとともにこの部屋から帰っていくものが増えて、だんだん静かで落ち着いた空気になる。
残りの数名も僕のことはほっといてくれて、それぞれで静かに談笑している。まるでパーティー終了後に何人かが残って余韻を楽しんでいる風情。

僕はフローリングの床に敷かれたマットとクッションを使って寝そべり、そんな様子を眺めている。
そこに、これまた会った事のない犬がやってきて、僕の脇に居場所を作り腕に頭を乗っけて一緒に寝始めた。黒いボーダーコリーである。で、ソイツを撫でてやってたりすると、今度は茶色い短毛の雑種
ネコが「ニャー」とやってきて、胸の上にのっかり丸くなったんでソイツの撫でてやる。ゴロゴロ…

そうこうしているうちに、犬も僕の上に乗りたがり、ネコも居るんで乗っかるわけもなく、遠慮がちながらも頭でネコを押しやり、胸の上に無理やりアゴを乗っける体勢に落ち着く。ネコのほうは渋々腹のほうに移動し再び丸くなる。「なんでわざわざこんなにかたまりたがるんだ?」と思いながらも、なつかれるとかわいいので、首をもたげて犬猫をみやる。すると何と、犬のネコの間に手のひらサイズくらいのモモンガまでいて、ちゃっかり居場所を確保しているではないか…。

ということで、シュールな感覚とほほえましい気分の中で目覚めた。
それで、早めに出かけてまずはもう少し気分をスッキリさせるのと、石を陽光でリフレッシュさせるために「犬祭り」を見に行った。

この「犬祭り」とは、僕が勝手に命名したんだが、中島公園に行くともの凄くたくさんの犬が散歩に来て、原っぱで遊んでいるのだ。この前発見した。
それが、同じ時間帯の散歩で顔を合わせる犬同士も飼い主同士もすっかりお友達になっているようで、誰か友達を発見する度に犬たちは大変盛り上がってみんなで原っぱを走り回ったりして気分もハイテンション。まるでお祭りさながらなのだ。
好奇心の強いやつが、僕のところに来て一緒に遊んだりもして。

公園の近くでまたしても呼んでるのがいるので、気になって行ってみたら今度は花であった。

bulueflower.jpg

ほほえましい。

で、犬祭り会場に行ってみると、遠くから一直線にコチラに向かってくる犬がいらっしゃる。
かがみこんで待っていると、ビックリ。なんとそれは黒いボーダーコリー。やぁ、また会ったね(笑)。
顔をベロンベロンに舐められる。

犬はその後、飼い主の元に走り、友達のところに行ってチョッカイを出し、再び僕の顔を舐めに来てを繰り返していた。
それから、事務的作業をしに移動。とあるビルとビルの隙間からフラっと茶色い短毛もネコが現れて、僕に「ニャー」と言い、また戻っていった(笑)。おう!また会ったな。

こうなるとこんな街中でもモモンガにも会えるんじゃないかと思ったが、まだ現れていない。

不思議だけど、本当の話だよ。
だから僕は夢をあなどらない。

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