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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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大河ドラマとしての【月刊 ぼんのう】〜最終回を終えて振り返る〜

今年1年を通してのマンスリー企画【月刊 ぼんのう】、昨日無事全行程を終了しました。
1978年、曲作りの真似事を始めてから現在に至るまでに書いてきた800近い曲の中から、トータルで108曲を歌ってみた。

ぼんのう12_1


まずは、この企画の会場として快く場所を提供してくれたFOLKIE松川さん、企画当初の相談から、レギュラーオープニングアクトとしてEriちゃんを推薦してくれた谷藤師匠、そしてもちろん、そのオープニングアクトとして「毎月新曲を書いてきてくれ」という課題をこなしつつ果敢に参加してくれたEriちゃん、師匠共々Eriちゃんのサポートとして登場のみゃん@ちゃん、ありがとうございます。お疲れ様でした。そして、最後に記念撮影しようと思ってて、すっかり忘れてた。

そして何より、全12回を毎回見にきていただいたお客様、ところどころ遊びに来てくれた皆様、配信をご覧くださった方々、ありがとうございました。

この営業自粛要請だの時短要請だのが吹き荒れた1年の間、多少の時間調整はしたものの、一回も中止や日程変更することなく12ヶ月やり通せたのが、だれに対してって事ではないのだが「ザマァ見ろ!」と思う(笑)
多分、一回でも中止とか延期なんてことになってたらオレはそこで事切れてたかもしれない。

1978年、中学生だったころから最近までの曲を網羅してトータル108曲披露するなんていう、誰が得するんだかわからない企画でね、これはもう「こんなことやれるのはオレくらいしかいない」と思うよ。力量の部分じゃなくてバカバカしさの部分で。

個人的には、企画者の自分としての楽しさと、演者としての自分のしんどさと、もう一つ付け加えるなら、楽曲の作者としての自分のエゴが相反したり相乗したり駆け引きしたりという醍醐味を味わうこととなった。まったく予想してなかったんだけど。


ま、詳しいことは【海月屋ホームベース】で同時に連載してた【別冊 ぼんのう】の最終回に統括的なことを書こうかと思ってるんで、そちらを読んでくださいな。年内にはアップします。


という事で、今回は昨日の事を諸々。

まずは12回のオープニングアクトを務めてくれたEriちゃん。
最後はなんか見てて清々しい気持ちになった。そもそもが「ステージ経験を積んでいく事」ってのと「自作曲を増やしてもらう」という課題を与えようってアレだったのね。

最初に企画を思いついた時にさ、まぁ自分だけで毎回やるのもつまらないし、実はこういう長期にわたって一つのコンセプトで継続させるライブとかもやった事ないから、自分が投げ出したくても投げ出せない状況作っとこうと思って、「経験の浅い人の場を設ける」というのを加味したのね。
ただ、皆さん事情や都合もあるし、1年間は厳しいのであれば、たとえば3ヶ月ごとに交代するとか、二組が隔月交代でとかも考えたんだけど、本心としては全部やってもらうのが面白いだろうなと。

そしたら師匠がEriちゃんを推薦してくれて、しかも毎回OKだと。オレも何回か彼女は見てるしね。それでお願いしまして。「毎月1曲ずつ新曲書いてきて披露して」って。

で、ステージもまだ慣れてはいないしさ、曲も手探りしながら書いてる状態だったろうから、本人にとっては結構なプレッシャーだったと思うのよ。

だから、そっから解放されたとか、やり切ったっていう清々しさなのかな? とか思ってみたりして。

最後の新曲『青春を噛む』が非常にわかりやすい曲で、12曲書いてきた「オチ」としても良かった。まぁ聴けばわかるんだが、オレ好みでもあるし、Eriとしての曲調の引き出しも増えた感じがする。

オレは12回分の新曲の中ではコレと『夢十夜』がお好みだ。

なんかね、Eriちゃんは後半になって多分何かを掴んでくれたんだと思うのよ。技術ってよりは経験として、体感的に。
だから本人は無意識かもしれないし、整理して自分で説明はできないかもしれないけど。

特にねステージ上で「この企画が終わるまでに辻さんを倒す!」という意味不明な(笑)宣言をしてからの変化が目覚しかった。
多分、前半で色々手探りしてた事が、後半に勢いつけて開かれたんだと思うのね。
若い人のこういう時の瞬発的な変化ってほんとに短時間で変わるからね。そういうの見てるのは楽しい。

楽曲も、演奏も、表情なんかも「おぉっ」って思うようになったね。

で、昨日の最終回。

多分ですね、私は初めて彼女のあの表情見ました。

それまでもステージでみゃんちゃんに突っ込まれたりして笑うってのはあったのよ。あとなんかちょっと照れくさくて笑うとか。
でもほら、やっぱり緊張とかが先立つから基本硬い表情してたのよ。

でもね、昨日はステージ上で初めて、楽しそうで幸福そうな笑顔が溢れ出ておりました。
「あ、無茶振りして1年間付き合わせて良かったな」と思わせてくれた。

コレ、下手したらこのせいで「もう音楽やめます、楽しくない」とかってパターンもあるからね。


さて、ワタクシの今回。もうテーマは無しでやったんだけどね、こんなセットリスト


〜 セットリスト 〜

ふたたび君と(1992)
情熱(2017)
恋の始まり(2011)
Happy Xmas Eve(1987)
星に祈りを(2014)
光と影(2002)
素敵な君の歌(2008)
旅人のうた(1980)
どこまでゆけるかな?(2020)

声が飛びまくってた(笑)
なんか最後は今まで経験したことのないひっくり返り方して、自分でびっくりしたよ。
最後まで、若い頃の無理やりな勢いとかキーの高さに悩まされましたが、今回は特にTomomiちゃんに提供した曲をね、どのキーでやればいいのかが分からんくて、一応、自分に合わせたキーで事前に試してみたりもしたんだけど、なんかしっくりこなくて結局、彼女に聴かせるためのデモでファルセットで歌ってたキーでやることにしたんだけどさ。
玉砕した(笑)
そんで、さっきTomomiちゃんの音源確認したら同じキーだった。そりゃ、歌えんて(笑)

最後の最後まで演者としては精神的にも声帯的にも罰ゲームみたいな企画だったな(笑)

でも、まぁやってみると色々と収穫はありましたし、なんというかちょうどいい時にやれた企画だなと思う。
曲自体はね、まだ7分の1程度しか披露してないんだけど、もうこういうのはやらんよ(笑)。
むしろこれやり切ったんで、そんなに若い頃の曲に対する未練もなくなったよね。
ただ、オレもオレなりに結構いい曲書いてきたんだなと。そのために駄作を大量に書いてきたなと。そういう自分に対する確認ができて良かったなと思う。



で、ですね。
終わってみて【月刊 ぼんのう】って企画はなんだったのってのを結果論として考えてみると
「一人の女の子が突然無理難題に挑戦することになって、訳のわからないままやってるうちにちょっと成長しました」みたいな、スタジオジブリみたいな物語だったなと(笑)

そうなのよ。
最初に意図した事ではないけれど、この1年間通してのアレで一番の核は、オレではなくて(オレはオレで、さっき書いたようにおっさんなりの収穫を得てるんで、いいんです)Eriちゃんの挑戦と成長の物語だった訳です。

っていう解釈ができる企画になった事が、非常に嬉しいし「オレってすげぇな」と思う(笑)

たまに映画とかであるじゃん、主役がこっちだと思ってみてたけど、観終わってみたら実は主役と思ってた方は単なる狂言回しってか、物語の推進役で、脇役と思ってた方の物語だったみたいな。あんな感じですよ。

だから、1年間続いたこの物語の一番いい場面は、さっき書いたEriちゃんが笑った時なんです。

コレです
  ↓
ぼんのう12_2


なので、当然次回作はひと段階成長を遂げた彼女が、最初から主役として打ち出されたものになるんです。そこに前作で関わった者が脇役として冒頭に登場するのです。

この構図ってのを9月か10月あたりに思いつきまして。

で、彼女に提案したのね
「もう曲もこの一年で12曲できたんだし、ワンマンできるじゃん」って。

で、2月にやります。Eriちゃんのワンマンライブ『カレイドスコープ』

そしてワタクシが前座を務めます。

なんか、すごくいい展開になったと思うんだよな。

そんで、昨日また思いつきで言っちゃったんだけどさ、前座で出るときは、散々毎月彼女に新曲書かせてきたからね、今度はオレがこれから当日までに前座ステージ分の曲を全部新たに書き下ろして歌います。

本当かよ?

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〜今後のライブ予定〜
※いずれもご予約は【contact】をご利用ください→https://www.kurageya.net/contact


2022年1月21日(金)
【バースデーワンマンライブ】
場所:フライアーパーク
(札幌市豊平区平岸4条7丁目)
OPEN 19:30
START 20:00
料金2000円(要 別途ドリンクオーダー)
出演:辻正仁
2022バースデーフライヤー




2022年2月23日(水・祝)
【Eriワンマンライブ「カレイドスコープ」】
場所:FOLKIE
(札幌市中央区南6条西3丁目 ニューオリンピアビル 8F)
OPEN 17:30
START 18:00
料金 2500円(1ドリンク付)
出演:Eri with 谷藤勝彦&みゃん@ スペシャル前座:辻正仁
Eriフライアー
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