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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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ブームの再来


ん〜と、ここんところライブの話や、そこに付随する音楽の話ばっかりだったので、ちょっと別の話を。


麻雀の話。
自分の中で「麻雀やりたいな〜」が再び芽生えておる。
ただし、多分今誘われてもやらないんだけど、なんだろうな遊園地とか好きな人が「いつか本場のディズニーランドに行ってみたいな〜」とか思うような感覚で「そのうち麻雀やりたいな〜」と思ってるのである。多分。

麻雀ってかれこれ10年以上やってないんだけどね。その前の数年間はかなりハマっていた。
別に学生の時とかはまったくやってなかったんだけど、ちょうどバンド活動が終わったあたりに世話になっていた友人が務める小さな会社で麻雀が流行っており、仕事が終わるとみんなで卓を囲むという感じだったんだけど、オレはまだ当時別な会社に勤めていたんだが、仕事帰りにその会社に寄ったりしている内に、多分人数が足りない時とかに参加したのがきっかけだと思うけど、それでほぼ連日仕事帰りにそこで麻雀するようになったと記憶している。

徹マンってのもよくやってたな。
人見知りでもあるし、雀荘とかにいって知らない人と囲むってのは嫌だったからしないけどね。ワリと気心の知れたメンツでワイワイ言いながら打つのが好きだった。
好きだったというか、好きで好きでたまらなかった。
特に強いわけでもないし、点数計算とかもほとんど人任せ(ただ、やってるうちに自然と覚えるよね。現在はまた忘れてるけど)だったけど、勝つとか負けるとか以前に、麻雀というゲームをやるのが楽しくてしょうがなかった。もちろん、やってる最中は本気で勝つつもりなんだけど、勝ちたいからやるんじゃなくて楽しいからやっていて楽しみ方として「なんとかして勝つ」って姿勢でいた方がより楽しいのだ。
この違いがお分かりいただけるだろうか?
なので、ハマるといっても何か入門書みたいので勉強したりとかそういうのはない。やってみて楽しみながら色々覚えていくのが好み。音楽と一緒。

なんか、その会社の関係の方が開いた麻雀大会にも誘われて、そのまま優勝してしまったこともある。強いからでもなんでもなく、多分、他の経験豊富な方々のようにセオリーとかそういうものを踏まえない打ち方なので、図らずも対戦相手を撹乱することになったんだと思う。
そこはその会社とのお付き合いのある人たちばかりなんで、最終的に自分が優勝してしまうと表彰式でどこの誰かもわからないようなのが出てきてしまう事になってマズイかなとも思ったんだが、そこでなにかセーブできたりするほど上手くないので優勝したんである。その程度。

でも麻雀ってのは本当に奥の深いゲームだなと今でも思う。ものすごく魅了されたんですよ。
詳しく説明しだすとわけのわからないことを長々と書く事になるので省略するが、論理的思考も性格も勘も運も洞察力も全部を問われるゲームだし、その場を囲む四人によって作られる宇宙である。
この「その場にいる」ってのが大事な要素であって、例えばオンラインとかの対戦麻雀ゲームとかだと、自分の感じる醍醐味はないだろうなと思うのです。

丁度バンドもなくなった時期だったのもあって、それまで音楽ばっかりやって何がしかを目指してたのが「もしかしたらオレはこのまま普通に仕事やって帰りに麻雀やってればそれなりに楽しくやっていけるのかもね」とか思ったりもしたんだが、結局のところ音楽をやってるな。

でも麻雀の経験が与えた影響は大きいと思う。音楽のセッションって麻雀ににてるなとか思うし。あと、その後に興味をお持ち始めた曼荼羅とか量子論とかも、麻雀の構造を体感したからわりとスムーズに理解できてる部分があるような気がする。

その麻雀をだ。ちょっと前にYouTube見てる時に何かの弾みで、プロの大会の対局映像を見かけて、それ一人の打ち手が笑っちゃうくらいに高得点の勝ちを重ねていく対局で、見てて気持ちがいいってか何回か見たんだけど、本当に笑っちゃうのね「なんだコレ」って。
で、麻雀の面白かったこととか思い出してたりしたら、面白いもので何度か会話の中に麻雀の話題が出てくるようなことが重なりまして。

で、それと前後してこの10月から、多分オリンピックでの競技採用も見据えてってことだと思うのだけれど、「Mリーグ」なるプロ麻雀のリーグが開始された。
これはスポンサー(コナミとかセガとかテレ朝とか)がついた7チームが各プロ麻雀団体から選手をドラフトで採用して、半年ほどのリーグ戦を戦って優勝を争うってもの。
abemaTVで配信してるんだが、見たいけどわざわざそのために月額980円を支払うのもなと思って、フリーで配信されてる試合経過だけたまに観てる。

発足に関しては、Jリーグの立ち上げも成功させたし、プロバスケにも関わってる川淵さんが絡んでるらしくて、結構麻雀のイメージを変えて広く認知してもらおうというふうに考えられていると思う。
対戦する選手はチームのユニフォーム着用が義務付けられており、ユニフォームだけ見ると卓球選手みたいだ。

ちなみに、ドラフト会議の模様や、開幕戦はフリーで見ることができる。

で、それ観て思ったんだけどね。

なんか関係者一同、本当にみなさんにこのゲームの競技としての楽しさや奥深さ、面白さを知ってもらおうというところで頑張ってるんだなと。
試合会場の横でパブリックビューイングが模様されていて、試合中に一喜一憂して盛り上がるファンや関係者の姿が移されたり、各チームの控え室の模様とか紹介されたり、また解説も結構明るく楽しく、そして各選手の特徴とか「ここの読み方、打ち方がプロなんですよ」的なことをわかりやすく説明してたり。

まぁ、個人的には好みではないルールが採用されてたりするけど、協議をダイナミックにするためかなと理解はできる。で、また試合ごとに打ち手を交代するチーム制でシーズンのトータルポイントを重ねていく仕組みなのもあるし、おそらく雀士一人一人も自分のやってる協議の面白さを知ってもらいたいし、そういう使命感もあるだろうからこれまでの個人競技としての麻雀大会とも打ち方がちょっと違う。

「自分が勝てばいい」ってのとは少し違うのね「知らない人さえも魅せる」って意識がこのMリーグってプロジェウト全体に浸透してるんだろうなと思うのさ。

付随する週一の別番組で1週間の対戦をハイライトで振り返りつつ、「この時はこういう状況だから、この人はこういう考えでこんなことやってるんです」って(よく野球で「このピッチャーの一種運の動作を観てイチローが右足をこっちに持ってきてるんですよ」とか解説するような)プロの凄技を説明したり、選手の紹介のためのインタビューやる番組も作られてる。

そういうね、自分が好きなものの魅力を多くの人に知ってほしいって姿勢がすごくいいなと思ったのです。
もしかしたらこういうのを「こんなの本当の麻雀じゃねぇ」って言う人もいるんだろうなとは思うんだけどね、ほら、音楽でもそういうのってあるから。昔はビートルズだって「こんな格好して煩いだけで、こんなの音楽じゃねぇ」って言われたんだから。
でもそんなビートルズに魅せられて音楽の楽しさをを深く広く知っていく事になった人が果たしてどれだけいるのかと考えるとね。そして、今や若い子がビートルズやってると「こんなのビートルズじゃねぇ」とか文句言ってる人がいたりするけどね(笑)。

自分らのできるやり方をなんとか考えて、それで多くの人にその楽しさや素晴らしさを知ってもらおうという姿勢は大事なんじゃないかなと思った次第。
だからさ、物理学とか人類学とかなんでもいいんだけど、難しくて敬遠されがちな専門的なことやってる人とかでも、道化をやってみたりとか、面白おかしく演出してそういう専門的なことに興味を持ってもらえるきっかけを作ろうとしてる人たちって好きなんだよね。

多分そういう人たちって、その世界の中じゃ「世間に媚び売ってる」とか「タレント気取り」とか色々言われるんだろうけど、何をやるにしても「できるだけ理解してもらって、魅力を感じてもらえる方法を考える」のは大事じゃないかなと。

そんな訳で、やりはしないが麻雀ブーム再来中。






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