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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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私はここにいる(『空を見上げて』by Tomomi)


う〜ん、まさかTomomiちゃんで涙ぐむことになるとは…。

ニューアルバム『NEW DAY』発売と、それを記念してのクラップスホールでのワンマンライブであった。
なんか感無量である。

まずはバンドメンバーの皆さんがですね、素晴らしかった。
なんせ地震やらなんやらでリハーサルができなかったりとかで、かなり厳しい状況での準備となったはずで、しかしそれを感じさせないタイトでハートフルな演奏であった。

様々な状況からTomomiちゃん自身も開催すべきかどうか悩んだらしいが、これを楽しみにしている人たちだっている訳だし、実際にライブをやってみるとこの状況だからこその意義深さみたいなものも加わったような気がする。
それは決して彼女やこのライブを作り上げた人たちが望んでいたことではないだろうけれど、なんか音楽の「たのしい」の中には様々な豊かで力強いものが含まれているのだということを実感できる時間だった。

先月は一緒にライブやったりとか、そのほかにも連絡している中で「どのくらいお客様が入ってくれるか分からない、全然集まらないかもしれない」的な事を言っていたのでちょっと心配してたんだが、何の事はない、行ってみたらお客様だらけじゃないか。

そんでさ、ライブスタートしてTomomiちゃんが登場した時のあのアレはなんなんだろうな。
普段からよく知っている人で、一緒にライブやったり歌ったりしてるにも関わらず感じる華というのかな?
知っている人なんだけど、その人ではないような…。

舞台とか仕掛けが大きくなればなるほど輝きと求心力を増す人である。

まぁ、今回は特にですね、アルバムを作ろうかどうしようかとか、ワンマンライブをどうすればいいかとか、物事が具体的に始まる前の段階から色々考えてたのを知っていたり、そのほかそれに付随する諸々も聞いていたりした中での事でもあったし、その上直前になっての地震で開催できないかもとか、CDが届くかどうかみたいな事があった上での事である。

登場した瞬間のあの弾けるようなオーラの放ち具合と、「よくぞここまで」みたいな気分が合間ってグッときちゃってね。
それで最初の挨拶ではまず初めに今回の地震に関する事が語られて、しっかりとした言葉を丁寧に紡ぎ出してるのを観て「こんなに立派になって」みたいなのでグッと来ちゃって…。

一体オレはどの立場の誰だよ?

ん〜、同じ「こんなに立派になって」でも、前に語った高井麻奈由ちゃんの時のアレとは少し違うんだけどね。Tomomiちゃんはご縁があってもう少し近しい存在というか、何かあったら都度相談されたり、曲も提供してたり、年一で一緒にライブやったりとかしてるんで。
割とよく知っている人が突然いつもと違う存在になって現れたようなアレだ。

それにしても、この人は「大きな舞台」が似合う。

弾き語りとか小編成のアコースティックでとかよりも、やはりバンドをバックに豪勢な音の真ん中で歌うのが一番いい。なんならもっと大きなステージで、フルバンドにホーンセクションとストリングスとコーラス隊を加えてもいいくらいだと思う。そうすりゃもっと似合う。

なんちゅうんだろ?たまに彼女のことを勝手に「女王さま君臨」みたいなキャラ付けをしてからかう事があるけれど、その本質ってそういうところにあるのね。
人を威圧するんじゃなくて、人を微笑ましい気分にさせることで威光を放つみたいな。

それも舞台がゴージャスになればなるほど、彼女自身がさらに輝くみたいな感じ。

いわゆる「ポップアイコン」ってやつなんだろう。

そんな訳で、ようやくこちらのひとしおな感慨が落ち着いたところで、今回のアルバム収録となった、俺が提供した『空を見上げて』が聴けた。

ちゃんとアレンジされた演奏で聴くのは初めてだったんだけどね。
Tomomiちゃんのイメージをサウンドプロデュースのジョニーがアレンジしてのお披露目。
前からTomomiちゃんはオレが了承するかどうかを気にしてくれてたんだけど、ジョニーがアレンジするんだからね。こっちは全然何をどうしようと、お好きにどうぞ。絶対変なことにはならないでしょって気分だったのね。
で、やっぱり実際にいい形になったと思う。

なんかこう、さすがジョニーってところがあってオレの中にない発想で、でも確かに曲の芯を外してないっていうね。「なるほど、こういう手が」みたいな感じがあって感服しました。
いい曲に仕上げてくれてありがたい。

おかげで、終了後も何人かの方に「いい曲だね」って声をかけていただいた。

その『空を見上げて』を含め、セットリストのほとんどがニューアルバムからのナンバー。まったく初披露の曲もあるし、弾き語りなどで披露してた曲もアレンジが入ることで初めて聴くに近い形だしね。
大きな会場でのなかなかに攻めたステージであった。

こういうトライを声高にではなく軽やかにやって、その上でお客様を楽しませるってところも「ポップ」でいいな。

アルバムに関してはまた改めて書く機会もあるかと思う。

なんか非常に爽やかな気持ち。

改めてポテンシャルと存在感を見せつけられた気がする。

今度彼女と会うときはアガるかもしれないなオレ(笑)









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「ほっこり」の事〜9/15@cafe CHI-MM



はい、前回の続きね。

昨日のCHI-MMでのライブ。
写真はCHI-MMのあっこさんがたくさん撮ってくれてたんで、そこから。

出演者とあっこさんで記念撮影の一コマ

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「ほっこり」な感じになればいいかなと思ったステージだったけど、どうだったんだろう?
なんか自分的には前日の「がっつり」のアドレナリンがまだ残っていた中でのアレだったけど。

前回6月に片岡大志氏と同じ場所でライブやって、まぁお互いにシンパシーを感じるところもあったり、音楽とは違う話題で意気投合したりってのもあって、「またやろう」って話をしてたんだけど、実はその時に、片岡氏が東京に戻ってからすぐに次回札幌に来れるスケジュールを連絡して来まして、それでまたCHI-MMの石川さんに相談してたのね。

んで、石川さんから45(シーゴー)というユニットを紹介していただく。
大志くんとはボーカルの栞ちゃんが以前やってた別のグループの時に面識があった模様。
オレは初めましてだったんだけど、歌うまいな〜。そして大変礼儀正しい。

ので、ご挨拶代わりに本番でサザンの「栞のテーマ」を一節だけ混ぜ込んでみた(笑)

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〜 セットリスト 〜

スマイル・スマイル

単純なもんさ-男の子の歌-
三日月のかんざし
素敵な君の歌
月明かりの歌

そして、コラボ
今回は大志くんと二人で、共通項であるビートルズから、前回盛り上がった「宇宙の話」にちなんで『Across The Universe』を。簡単そうで変拍子が混在する変な曲である(笑)ちょっと前なら演奏しただけで「あ、ビートルズだ」ってわかってた筈なんだけどね。
ほとんどの方が聞いた事ないって。まぁベスト盤とかには入らない曲だったりするけどさ。時代が変わったんだろうね。
『Across The Universe』の為に言っておくと、宇多田ヒカルさんとかさ、カート・コバーンなんかもそうだし、結構カバーしてる人はいるって言う、音楽嗜む人たちには支持され続けてる曲ですよ。

CHI-MM20180915-3.jpg



それから45も呼び込んで『上を向いて歩こう』を。
こちらは、事前に3組で当日何やろうかって打ち合わせした時に、世代の違う全員がすぐに歌える歌でした。お客様もみなさんご存知。
発表されたのはオレが生まれる前だからね。単純に凄いなと思う。
多分さ、どんな世代の人でもこの曲に何かしらの自分の思いを重ねることってできるんじゃないかな?

自分が思う「古今東西の完璧な名曲」の一つである。

一人の女性を巡って、仲の良い三人の男が恋心を抱いていたんだが、そのうちの一人と結ばれて、フラレた二人が「切ないから歌を作ろう」ってことで生まれた曲。
それに対抗しようとしてどんなに色々考えてみても、結局「普遍性」を企むことになるんで、この曲のようにピュアで自然に滲み出る力はないのだろうな…。

ってなあれで、結局自分が一番「ほっこり」したかもね(笑)

CHI-MM20180915-4.jpg



そして、終了後は、大志くんとあっこさんと三人で前回と同じ店へ。
大志くんが言ってたけど、同じ顔ぶれで同じ店でってのがなんかいいなと。

彼のプロデュースやV6などに提供した曲に関するエピソードなど色々と興味深い話も聞かせてもらい、為になった。

大志くんとは多分また来年の早いうちに何かやるような気がする。
45ともこれを機会にまたご一緒したいなと思っているので、よろしくどうぞ。

これで、1週間の間にそれぞれ違うメニューとコンセプトでお届けした
「ゆったり」「がっつり」「ほっこり」が終わり、本日はやった感と共に幾分「ぐったり」(笑)

これからTomomiちゃんの久々のアルバム発売を記念しての、これまた久々のワンマンライブを観て復活する。






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「がっつり」の事〜9/14 500L@円山夜想



ちょっと何個かに分けてここ数日を振り返る。

まずは9/14、恒例の【東日本大震災チャリティライブ 500L Vol. 26】でございます。
写真は来場のお客様の投稿から拝借。

まぁ、わりと立て続けにライブあったんで、全部違うメニューでやりますよってことにしてまして、曲も全部変えて、ステージとしても最初のフライアーパークが「ゆったり」聴いていただける感じ、この500Lが「がっつり」ってなわりと自分的にパワフルな感じで、で、翌日のCHI-MMでのライブは「ほっこり」してもらえるようなってイメージだったんだけど、どうだっただろうね?

ってなわけで、500Lは「がっつり」だったわけですが…。

今回は自分のステージの前にですね、「かまゆい」ことかまたゆいこちゃんのステージを手伝うことが数日前に決まりまして(笑)。
と、いうのも、かまゆい、例の停電中に階段で転んで片方の手首捻挫、もう片方が突き指という…。
ピアノ弾き語りの予定だったんだけどね、本番直前に転んで肝心の場所を徹底的に怪我すると言うコントドラマにありそうな展開になった。
んで、サポートやってくれそうな音楽人に当たってみたけど、急遽な話だしスケジュールが合わないって事でね。

別に本人はいたって元気だし、出演を楽しみにしていたのも知っているしね。
「コードを弾くくらいでいいなら」って事でオレがギター弾くことになって、その件を大会委員長の本間さんに伝えたら「僕、ベースやりますよ」ってなことになりまして、おじさん2人でサポート。

なんせ急遽な話。
まずは、かまゆいに予定曲の音源をデータで送ってもらい、一応頭に入れる。
ん〜、最近そういう事やってなかったってのもあるんだろうが、若い頃って大抵の曲は2,3回聴いたら覚えたもんだけど、なかなか難しいお年頃である。
で、まぁとにかく、前日オレがかまゆいと会って、合わせてみる。

元々のコード見ると鍵盤の人の作り方なので、よく分からんコードが散見される(もちろん、ギタリストの方ならちゃんと弾けるんだが)。
で、コード確認して馴染ませるような時間もないので、メロディーとリズムを確認しながら、自分が弾ける形に修正ってか、もう完全にオレが演奏するバージョンにアレンジしなおしてるみたいな…。

んで、それで一応できたものを録音して本間さんに送信。

本間さんはその「オレバージョン」の演奏を聴きながら音をとってコード譜を作り、当日早めに会場入りして三人で合わせる。
ここでまた色々と微調整。

何度もリハーサルできる時間なかったし、コード譜だけだとちょっと進行を見落とすと、どこをやってるんだかズレていくのね。
で、確認しながらオレが前日、自分がわかるように書き込みをした歌詞をコピーして、それがまたコードに関してはオレがわかるような書き方なもんで、そこに本間さんがわかるように書き込むという作業…。

開場時間も迫る中、この作業に追われるため、後から来たうけ丸ちゃんのサウンドチェックは俺が音を見る。

で、出来上がってからもう一回だけ合わせてみる。
まぁ、どうにか形になりそうだ。

あとは、本番まで忘れなければ…。

というですね、面白かったんだけど、「500Lでこんな慌ただしい気持ちでスタートするの初めてだ」と本間さんと笑う。

本番は、多分結構申し訳ない部分もあったと思うが、なんとかどうにかした。
ってかオレは楽しかったな。

思えば、ワンステージ丸ごと人様の書いた曲を人様が歌う伴奏でギター弾くってのは初めての経験だったのね。
企画の一環で、なんか知ってる曲のカバーを誰かが歌う時に1曲弾くとか、Tomomiちゃんみたいに、自分が提供した曲で伴奏やるとかはあるけど。

んで、本間さんとは何回か一緒にやったことあるし、オレは合わせやすいんだ。ってか、本間さんがオレのタイム感に合わせるのがうまいんだと思うけど。

んで、他の2組がステージやって、自分の本来の出番なわけで、コレも初めての事でね。
面白かったのが、カウンター側にいて出番の準備をしようと思って立ち上がったら、かまゆいが「もう帰るの?」って(笑)…。
オレまだやってないし…。
自分の伴奏だけのために来たと思ったか(笑)?

と言う、ワタクシのセットリストはコチラ。


〜 セットリスト 〜

笑うしかない
楽な気分で
菜の花、風に揺れて
眠らない鼓動
座右の銘
さすらう
神様の調べ


なんか、やたら開場のテンションが高いってか、好き勝手にヤジというかお賑わしの声が飛び交うのも「500L」独特のアレと言えばアレなんだが、特にうるさかったな(笑)

中にとあるカップルがいて、ちょっと話をしてみたら、近くに住んでいて以前から「500L」が気になってたっていうんで見に来てみたと。
ちょっと嬉しい話である。
そして、またライブ聴きたいと言っていただけた。
ありがとうございます。

で、最後は出演者みんなで『ウキウキライフ』を毎度のことながらなんの打ち合わせもなく即興で。

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ボーカルとギター>辻
カホン>本間健二
ギターとコーラス>がじー
ブルースハープ>工藤晃
ピアノ>うけ丸
コーラス>かまたゆいこ

そして、遊びに来ていたシンガーのMichiが、客席からやたらとソウルフルなコーラス(笑)

自分の曲をですね、毎回「その場にいる人たちが、それぞれのできることで演奏して、その瞬間のバージョンを生み出す」というのは、自分がやっていく上でのいくつかある理想の一つでもあるんだけど、それをやらせてもらえるのは自分にとってとても幸せな瞬間である。

さて、今回の【500L】、1週間前に起きた北海道の状況を考えて、開催をどうしようか? ってアレもあったんだが、終わってから本間さんが何度も「やって良かったです」って言ってたのを聞いて「やって良かったな」と思った。あれがなんだか一番嬉しかった。

この状況下、自粛すべきだ云々という話は出てくるんだろうし、節電がどうしたって話も当然ある。やりたいものが「やりたい、やろう」というのは簡単な話なんだが、店を切り盛りしている側からすると、自分自身の気持ちや考え方がどうであっても、周囲の店に対する見方も考慮しなければならないだろうし、万が一やっている時に大きな余震が発生するなどの危険が生じると、自己責任とは言え出演者や集まったお客様に対してもどうするのか? といった事もある。

おそらく本間さんが今回やると踏み切るのには、コチラにはわからない部分でいろんな事を考えたり迷ったり気を使ったりしなければならなかった筈で、その彼から「やって良かった」という言葉が出たのが、ね…。

次回は12月の予定。

ん〜と、毎回最後に「大会委員長の挨拶」として本間さんの言葉で締めるのだが、いつもはいい具合に酔っ払っていて、グダグダなことかしょもないこと言って笑って終わりなんだけど、今回は簡潔にメッセージしてた。

多分、本人あまり強調されたくないだろうけど、貴重な瞬間だったので最後に彼が発した言葉を記しておきます。




「人に優しくね。愛と希望と忍耐。」






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