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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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And in the end The love you take Is equal to the love you make (『THE END』by THE BEATLES)



ネットを眺めていると、一連の解散騒動の諸々が根拠があるんだかないんだかわからないまま色々紹介されている。
A寄りの記事、B寄りの記事、Aを否定する記事、Bに加えてCも問題があるぞという記事…

こういうのに紹介される、「極めてAに近い関係者の証言」とかってなんなんだろうね?
そんなどこの誰かもわからない、名前も名乗らない人のいう事を真に受けてどうすんだろう?

そしておそらく、中途半端な興味しか持っていない人たちというのは、自分が読んだ記事だけを鵜呑みにして「やっぱりAが問題だったんだんだってさ」とかってまた誰かに伝えたりするんだろう。

まぁ、いいさ。

オレの最初の「アイドル」であるところの、THE BEATLESというグループは、オレがその存在を知った時にはすでに解散していた。
世界を夢中にさせたこのグループは、解散に当たってそうとうなゴタゴタが生じている。

というのを、後から本人たちのインタビューを含め、いろいろな話を見聞きして知った。

まずは、個性的な彼らを取りまとめていたマネージャーがいなくなってメンバー間のバランスが微妙に崩れ始める。
でも、これはそれだけが原因じゃないみたいだよね。グループの活動というか、メンバーそれぞれの自意識というか、活動の傾向がそのマネージャーの手腕を必要としなくなってくるってのかな? マネージャーが想定していた以上のビジョンを持ち始めている時期に、マネージャーが亡くなっている。そこには、マネージャーのちょっとした寂寥感やら疎外感みたいなものもあったんじゃないのかな?

そんでマネージャーが多分4人の間のギクシャクをうまくまとめてたんだろうが、その足かせが無くなった事と、やはりマネージャーの不在による「どうなるんだろう感」もあったんだろうが、ジョンはグループへの興味を半減させており、ヨーコの存在の方に次第に関心をシフトさせていく。
ポールはなんとかグループをまとめようとするが、その頑張りが他のメンバーに不信感を抱かせる。
さらにポールが新しいマネージャーとして推薦してるのが、自分の妻の父親の弁護士(優秀だったらしいけど)ってのも、他のメンバーに不信感を抱かせる。
他のメンバーがマネージャーにしようとした人物は、業界では結構悪徳でなを馳せた人物。
グループが運営し始めた会社は当初から諸々ずさんな問題が発生して、そこに群がる複数の思惑が絡まり.。

この間に、当時は公にされてなかったが、リンゴがグループを抜けると言いだして周囲が慌てて取り繕ったとか、ポールの高圧的な態度に嫌気のさしたジョージが抜けると言いだしたりとか、ジョンも脱退を言い始めたが「契約の話が落ち着くまで待て」と口止めされてたとか諸々。

という非常にグッチャグチャな状態で、しまいにはポールが他のメンバーに対して解散要求の裁判を起こし、グループは解散。解散した事には訴えたポール本人が一動揺したという、なんだか訳のわからない状態。

というのが大まかにまとめて、諸々の紹介で語られるビートルズの解散劇。

この人たちの騒ぎでもやはり世間は「戦犯探し」をやっており
「ヨーコの存在がグループのまとまりをギクシャクさせた」
「マネージャーの死がメンバーをバラバラにした」
「ポールの態度に他のメンバーが腹立たしく思った」
「悪徳マネージャーがグループも会社も混乱に陥れた」
「ポールのわがまま」
「ジョンとポールの軋轢」
「ポールとヨーコが敵対してる」

とか、いろんな人がいろんな立場と思惑の中で解散の「真相」を語っている。

長年続いて事務所やレコード概算の利害に大きく関わるし、世間の耳目を集めるグループの解散の「真相」なんて、ましてや「何が原因か」なんてそこで紹介される内容の一個だけな訳がないだろうと思う。

強いて言えば解散の真相というのは「これまで色々あって、その結果そういう時期が来た」って事なんだろうと思う。

その後語られる事なんて、おそらく解散の時期が来た各人や関係者や利害関係があるものたちの各々の「都合」でしかなく、「真相」なんかじゃない。

当時のファンはやはりグループの存続を望んでただろうし、ショックだったと思うし、こういう愛憎劇やら利害にまつわるゴタゴタなんて嫌悪してただろうけど、解散後にファンになった身としては、そういうのを後から冷静に眺めてるってか、解散した事にショックの受けようも混乱のしようもないので(笑)、後々他のグループが解散とかなんとかあっても結構落ち着いてられるので、良い免疫ができている。

「音楽性の違い」とか「各人のさらなる発展のために」とかって解散理由聞いても「きっと色々あったんだろうな」っていうのも漠然とだがイメージできるし。

今から考えると、ビートルズって世界中を夢中にさせるような魅力を振り撒いといて、まるで「おとぎ話」とは懸け離れたゴタゴタを晒して「美しくない終わり方」で衝撃を与えたところまで含めて凄いことやったグループだなって思うに至っている。

もっというと、それから何十年か経って
「ポールがライブでビートルズネンバーを多数取り上げファンを喜ばせる」
「ヨーコがジョンの未完の曲のデモをポールに託して、残りの3人で新曲を作った」
「グチャグチャだったグループに関する権利関係や会社を、下積み時代からのメンバーの友人がまとめて、すっきりした形で様々なグループに関係するコンテンツを発表できる体制にした」
というところまで来ている訳で

「色々あったけど、やっぱりみんなハッピーになったね」

みたいな逆転ありというか、全部ひっくるめて「ビートルズ」にしちゃってるんだよね。

そういう意味では、未だに「ビートルズヒストリー」は続いているし、悲惨な解散劇もその過程の一部でしかないという。
その歴史の中で彼らが伝えるメッセージって、やっぱり
「LOVE」
なんだよな〜。

日本の国内でも、そんなグループが出て来ればいいな。























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