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海月屋・辻正仁『短めでお願いします』

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福島に行ってきた話


んと、5/14に福島に行ってきました。

いきさつを説明。
円山夜想で年に4回やっている東日本大震災復興支援ライブ「500L」というのがありまして。
まぁ、しょっちゅう書いてるのでご存知かとは思いますが。
「出演者が500円をチャリティ募金してステージで演奏する」
というスタイルのチャリティライブ。
もちろん来場のお客様にも募金を呼びかけるが強制はしない。

企画を始める時に、円山夜想の店長、本間健二氏に相談された。
もともとは広島県にある「ポレポレ」というライブハウスでこの「出演者自身が500円を募金するチャリティ」というスタイルでやっており、それを円山夜想なりに消化した形でやってみたいという事だった。

僕は僕で、それまでも幾つかのチャリティライブに呼ばれたり、企画から参加させていただいていたのだが、どこでも始める時は「継続的やろう」という話になるし、終了直後には「今度はこんな事やろう」みたいな話で盛り上がったりするが、結局次がないというようなケースを多々経験していた。
まぁ、みなさんそれぞれの生活などもあるので、それは致し方ない事とも思っている。
僕だって自分が主体となって企画するとなると、正直とても続けられない。

なので、お店側からの企画というのがまずありがたかった。
というのは、ここですでに「会場をどう手配するか?」という問題がクリアできているのです。
場所と日程の確保ができていて、そこに参加者を募る。

それと、チャリティで集めた収益がどこでどう使われているのかわからない状態というのも避けたかったし、参加者が「チャリティで歌いました」って事だけで、その後何がどうなっているのかに関心を持たないというのもなんか違和感があったので、そこも本間さんの考えは明確だった。

収益は、HEAT WAVEというバンドをやっている山口洋さんが中心となっている「MY LIFE IS MY MESSAGE」という復興支援団体に送られる。
あ、山口洋さんって「満月の夕」を書いた方ね。
もともとは約20年前の阪神大震災の時に書かれた曲で、いろんな方が歌っている。歌い継がれている曲で、3.11後に東北の皆さんの間でも広く聞かれるようになっている。
前にこの曲関する特集みたいのTVでやってたよね。

この団体は、福島県の相馬をピンポイントで支援するというところ。
収益は、地元FM曲でCDを買い足したりとか、震災後に地元でライブができる場所としてかつては酒蔵だっところに音響機材などを揃えるとか…。
まぁ、現地の方々に役立ったり、楽しみを提供したりというのに利用されている。
詳細が気になる方は「MY LIFE IS MY MESSAGE」と検索してHPをご確認ください。

とにかく、「東北全域へのチャリティ」みたいな漠然とした話よりも、僕的には身の丈に合うような支援の仕方だったのもある。

本間さんと話をする中で決めたのは
「無理したり、話を大きくしていくと続かないから、地味に長くやろう」
って事と
「チャリティだからって深刻にならないで、楽しくやろう。楽しむ事で生まれるものを被災した場所と分け合おう」
という事。

「楽しみながら地味に執念深く」

そして今も「500L」は継続して開催している。
おなじようなスタイルでチャリティを継続しているお店は広島、札幌、大阪、沖縄とありまして。
そして現地の「MY LIFE IS MY MESSAGE」から、そのライブハウスの面々で相馬に集合してライブをやらないかという話がきた。

それで行ってきました。
本間さんと二人で。

会場は先ほど書いた、酒蔵だったところ。スーパーの隣に立っている。

前述の広島、沖縄、大阪、札幌の他に地元の音楽人や宮城県からの参加に、山口洋さん、大森洋平さんなど総勢15組参加。

なんかね、始まる前に会場の外にいたらさ、知っていて来られる方の他にも、普通にスーパーで買い物とかした後のオッチャンとか子連れの家族とかで「ん?今日は何やるんだ?」みたいな感じでふらっと中に入っていったりして、いいな〜と。

本編はね、どのみなさんもやはりそれなりにそれぞれの思いを持ってやりに来てますから、なんか楽しかった。ピースフル。

僕は本間さんと二人で。彼がベースを弾いて一緒にやりました。

そして最後に出演者全員で「満月の夕」を歌った。

敬愛する山口さんと同じステージで、しかも20年前に初めて聴いた時に号泣した曲を一緒に歌うって…。
みたいなちょっと感慨深いものがあったんだが。
始まる前はね。

ところが、本番ではそういう個人的な感きわまる感じがまったくなくて、ただただその場に居る人々と一緒に一つの歌を分かち合う感覚で歌ってた。
ある意味、それがこの歌の力なんだとも言えるが。

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この日ももちろん、参加者は500円を募金してステージに立った。お客様用の募金箱も用意され、この日の募金は「MY LIFE IS MY MESSAGE」現地スタッフの意向により、九州の震災被害に役立てていただく事になっている。

すっかり長くなっちゃったな。

翌日は南相馬市在住のスタッフ、タカノさんの案内で原発の影響で未だ避難指定区域になっている場所などを見せてもらったんだが、その話はまた。



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すっかりご無沙汰している間に、歌手になりました(笑)


という事で、いろんな事があったりなかったりで、更新できていなかったな、日記。

その間にも福島にいったりとかあったんだけど、その話はまた改めてするとして、まずは昨日行われたライブのお話。

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いつもと出立ちが若干違う。
あの、「歌手」になってみました。
なので、格好も普段しないような感じで。

今回のライブは、「万歳楽団」をはじめ様々なところでご活躍中のギタリスト、がじーの企画。
というか、企画してもらった(笑)
話は数ヶ月前に遡るんだが…

円山夜想にてご飯食べている時にがじーがやって来て、いつものようにバカ話をしていたんだが、その時に
「がじー、オレ歌手をやってみたいんだ」
ってな話をしまして。

まぁ、なんていうんでしょう?
普段、オリジナルを弾き語りで歌ってたりしてるとさ、自分の中でもボーカリストって意識があまりないというか、かといってミュージシャンという気概もなかったりして、自分で曲作って歌うって行為は、全部が「込み」でのものなんで肩書き的なアレではなくて「ワタクシでございます」という立ち方をしてると思ったのねふと。

もともと「歌唱力」という点で自分で歌が上手いとは思ってないし。

で、ちょっと歌謡曲に寄ったスタンスで、誰かの書いた曲を歌うというのを。
弾き語りとかで自分のオリジナルの中に一曲カバー入れるとかってのだと、どっちかというとさっきの「ワタクシでございます」に寄せて取り上げるので、そうではなくて、歌い手として歌ってみるというのをやってみたいなと…。

で、歌手なので自分では演奏しない。企画もしない。みたいな。曲を決めて演奏者の演奏に乗せて歌うというアレを。

なので、メンバーのチョイスもリハの段取りもライブの企画や日程も他の出演者の選択やオファーも全てがじーにやってもらった。

選曲はまず、オレが普段風呂とかシャワーとかの時間に鼻歌で歌っている曲から、ちゃんと歌ってみたいと思うものをピックアップして、そこからがじーがチョイス。

メンバーは、ギター/がじー ピアノ/高橋麻衣子 ベース/チャーミー ドラム/角田好史
ご存知の方はご存知の通り、喉が壊れていたのとそれぞれのスケジュール的なアレで、全員揃ってのリハが一回しかできず、あまり歌えてない状況で申し訳なかったのだが、本番はさすがにみなさん気持ち良く歌わせてくれて助かった。

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こんな感じのセットリスト

流されて(チョー・ヨンピル)
ミスティ(矢沢永吉)
さよなら愛しのBaby Blues(鈴木雅之)
難破船(中森明菜)
シャララ(萩原健一)
愛を止めないで(オフコース)
街の灯り(堺正章)
よろしく哀愁(郷ひろみ)

ま〜、喉が酷い状態だったんでね、正直本番までどうなるか不安はあったんだが、そこは「本番に強い自分」を信じてやってみた。「本番に強い自分」ということの根拠は何もないのだが、そう言い聞かせてやっていたら結構本番に強いぞ。
メンバーにも「本番ちゃんと声出てましたね」と言われたし、まぁ良かったんだけど、さすがにオフコースを原曲キーは無謀だったな。万全なら綺麗に出たんだけどな。

普段、風呂で鼻歌でやってるだけなんで、歌詞とか構成とかうろ覚えだったからさ、しっかりやろうとするには、もうちょっと歌い込みたかったんだが、いずれまた。

とりあえず、個人的に今回の肝は「難破船」と「街の灯り」だったんだけど、後からの感想でまさにその2曲で良い評価が聞けたのでありがたいな。


一緒にご出演のYueCafeさんと小松大介トリオもそれぞれカバー中心の選曲で、世代的にも近いからか、なんか全部知ってる曲だし、全部「いい曲だよな〜」って思ってたのが聴けて非常に楽しい。
企画自体が良かったと思う。
これは、がじーの功績。ありがとう。

ライブでもちょっと話したけど、以前は頑なにオリジナルにこだわっていた自分がいて(もちろん現在も自分にできる一番いいものはオリジナルだとは思っているが)、他の方のステージでもオリジナルを聞かせていただくのが好きだったんだが、こういう企画で演奏側も聞く側も「いい曲を屈託無く楽しむ」というのもいいな〜と思った次第。
ってか、自分でもそれをやりたくなってるのが若い頃の自分だったら意外だよな。

要するに歳を取ったんだと思うが(笑)
こういう時に歳を取るのはいいなと思う。
なにより、自分自身の制約みたいなものから解放されて、楽しみが増える感じがする。

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