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海月屋・辻の日々

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サザンと元春の新曲から読み取る「螺旋」

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昨年デビュー40周年を迎えたサザンオールスターズ
来年デビュー40周年を迎える佐野元春

一年の間を空けてデビューした二組が一日の間を空けて新曲を発表した。
サザンが8/12
元春が8/14

今日は空き時間と移動中にず〜っとこの二曲を繰り返し繰り返し、そして繰り返して聴いていた。
どちらもなんか好きだ。正直、どちらも久しぶりに自分のツボにアジャストした感触がある。「繰り返し聴くのが気持ちいい」ということ自体が久しぶりである。

サザンはバラードナンバー『愛はスローにちょっとずつ』
元春はスカビートの『 /愛』(と書いて「愛が分母」と読むらしい)

と、音だけで判断するとずいぶんとかけ離れているようだけど、なんだか自分の気分の中では共通の空気があるのね。

まぁどちらも「愛」ということを前面に出した曲なわけです。それもサザンは失恋の元春は求愛の歌と言っていいと思うんだが、いずれも「自分の想いびと」に向けての愛ね。人類愛とか家族愛とかそういうアレではなくて、そういうニュアンスをしのばせるんでもなくて、まっすぐにいにしえからの流儀に乗って、「愛おしい人」を歌っている。

本人たちがどういう意識でいたかはわからないけど、デビュー時から聴いていた身からすると、ここ10数年くらいの双方の楽曲のほとんどがたとえラブソングの体を取っていても、その背景に「人生のなんたるか」とか「現代の風情」みたいのが感じ取れるってのかな? まぁ勝手になんだけど、そしてそれはそれでやっぱり秀逸な作品であったと思うけど。そこに両者のキャリアの積み重ねとか、聴き続けたこっちの年齢の積み重ねとかを感じれたし。

それが両者とも今回は、そういう全部をさらっと捨てちゃって(といっても滲みでるけどさ)、脇目も振らずただ「君が好きなんです」ってことにフォーカスしてるのよ。思春期かよってくらいに(笑)

なんちゅうんだろう? 別に昔の気分に戻ったわけではないと思うのですよ。そういう身も蓋もない恋愛の歌にさ、「人生」とか「世情」とかを取り込みながらキャリアを進んできた過程で、その先のものとしてこういうラブソングになったんだと思うんだよね。
進んだ先がいつか見た景色に似てるみたいな。

だから、ここでも最近自分の中で流行している「螺旋理論」に当てはまるわけです。

ちなみに、サザンのはAメロの旋律が「あ、やられた」と思ったよね。誰でも思いつきそうなくらいシンプルだけど一瞬にして空気を描いちゃうようなメロディ。なんだろ? 「これは盲点だった」みたいな。

元春は各コーラスの最後の「Say Yeah!」がね。にやける。還暦すぎてもこんだけキュートに「Say Yeah!」ってキメてくるんだな。コレ「Say Yes」だったらチャゲアスになるところだったな。危ないところだぜ。

話がそれた。

それでさ、どっちも「大仰」じゃないんだよね。片や「真夏の果実」とか「TSUNAMI」の系列であるお涙頂戴のバラード。片やスカパラホーンズをゲストにかました軽快なスカナンバー。どっちも過剰に盛り上げようと思えばもっと派手に行けたはずなんだけど、そうはしない。多分、意図的に抑えてる。曲の構成もアレンジやミックスも、歌い方も。サザンなんてこういう系統の時にお得意の、駄目押しみたいなCメロ展開とか大サビとか抜きだもん。

ついでに言えば、音圧もだね。元春は一貫してこれまでもそうだったけど、サザンはやっぱ宿命的に時流に合わせた音の作りをしてたからさ、ここ10年くらいのはちょっと自分的には厳しいというか疲れる音像だったんだけど、今回のはイメージはそのままに、うまい具合に隙間を取ってるなと思う。

そういうのがね。全部「軽やかさ」とか「優雅さ」に昇華しちゃってる。

そんでこっからが大事なところなんだけど

そのシンプルさの中でさ、サザンのアルバムで言えば「ヌードマン」あたりから「YoungLove」あたりまでの、元春は「サムデイ」から「フルーツ」くらいまでの空気を蘇らせてるのね。その頃のエッセンスを盛り込んでる。いや、その上でもちろん現在の音なんだけどさ。なんか「ホラ、みなさんこういう僕らが好きだったんでしょ?」ってやられてるような感じ。

ん〜、聴いてるこっちの気分が、そういった時期に聴いてた気分にさせられるってのかな?
ちょっとビックリするよね。
「あ? オレまだこんな気持ち持ってたの?」みたいな。

えっと、決して懐古趣味的に過去の情感が蘇るとか、昔のことを思い出すとかってアレじゃないよ。

「自分が今持っているもの」として感じられるのね。アレは若い頃のものだって思い込んでたものが実はそうではなかったというような。だからまぁ、こっちはこっちの螺旋を経過してそういう心境なのかもしれないけど、送り手のソレと受け手のコレが合致するってのはなんかあるよな。

これね、本当に「どれ、ここでひとつ昔の風情でみんなを沸かせようか」みたいな狙いでやって、昔と同じように派手派手にぶちかまされたら、こっちも「あ〜、若い頃はこういうので盛り上がったな〜、懐かしいな〜」っていう気に入り方をしてたと思うんだけど、彼らは彼らでいろんなものを経過したのを踏まえて素直に今やったら、こういう慎ましさで出て来ましたってのがあるから、こっちも今現在の自分として、昔と変わらない感情を実年齢のものとして満喫できるんだと思うのね。

まだガキの頃からこの二組を聴き続けて来てさ、いい歳になってこんなものを聴けるなんて、幸せなことだな。今の若い人たちはこの二曲を聴いてもちょっとこんな風には感じないだろうね、とか思うと贅沢してる気になる。40年聴き続けたからこその快感だ。

これからも彼らは色んな曲を(おそらく、彼らなりにバリバリにアップトゥデートな曲も出すだろうし、力入りまくりの挑戦もするだろうし)出すだろうけど、どちらも「キャリア40年」なんていうワードがちらつく中で発表したのがこういう曲で、しかも「満を辞して」って風情が曲の中に皆無で、こんなにさらっとやれるのがね、かなわないな〜。なんだこの肩の力が抜けてる味わい深さは。

いつまでも憧れの存在でいてくれるのが嬉しい。まだまだ「この先」ってのがありますよって言ってくれてるみたいだ。










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調子に乗る日〜新作録音顛末⑧〜



本日はTuckさんに新作をお渡し。
前回腰を据えて長話をしたのは多分、昨年の3月か4月くらいだったんで、ずいぶんと久しぶりである。その後もライブに来てくれたりとかはあったけど。

以前も連れて来てもらった、Tuckさんの隠れ家的カフェで喋りまくる数時間(笑)。

話は例によってとりとめもなく、日常の事、DNAのこと、AIのこと、政治家のこと、そしてもちろん音楽の事と、改めて考えるとどっからどういう経路で話が変わっていくんだかよくわからないまま流れに任せて逸脱を繰り返す。まるで2人で「逸脱すること」を目指して話しているかのようだ。

ん〜、いつもTuckさんと話していて思うのは、そういう表面上の話題はあっちこっち飛び回ったり元に戻ったりを繰り返してとりとめないんだけど、それらは全て一つのことについて話しているという感覚になるんだな。逆の言い方をすると、世の中のことは多岐にわたっているようで実は一つのことを伝えるのに様々な形をとって現れてるのだというのに気づかされるってのかな? よくわかんなくなって来たけど。

特に今回は、Tuckさんが「そういうのが、この作品の作り方にも共通するよね」っていうようなことを所々で言ってくれて、なんとういか色んな事柄のエッセンスが集約された作品のような、なんか大層なものを作り上げたような気持ちにさせてくれて、非常に誉れ高い気分にさせていただいた。
そして、そんな会話をして来た帰り道に聴き直すと、今日話してたようなことを歌ってるように聴こえてくるから不思議だ(笑)。面白かったので全編聴き終わるまで歩き回って帰って来た。

で、遠方に住む友人らに送ったのが届いたらしく、数名からその旨のメッセージが届いていた。
みなさん、わりと届いてすぐに連絡してくれたらしく「これから聴きます」みたいなアレなんだけど、もうなんちゅうか、オレが新しいの作って、それが聴けるってだけで喜んでくれてるのがありがたいな〜と。なんだろ? 文面が小躍りしてるような感じなのね。
また作ろうって思うよね(笑)

という、調子に乗せてもらったいちにちでございました。

ま、また作るという先のアレは置いておいて、まずは次にやることから考え始めるとしようか。そうやってればまた次に作る時がやってくるのですきっと。

その前に、今日はこのあとサザンの新曲をおそらく繰り返し繰り返し聴いて、日が変われば明日発売の佐野元春の新曲を聴きまくる。

幾つになっても誰かの新作が出るとなれば、発売前からソワソワして、その日が来たら夢中で聴くという、この気持ちが消えたら面白いもんは出せなくなるだろうなと思う。なので、多分自分はまだまだ大丈夫だ。

きっと、ミック・ジャガーやポール・マッカートニーもチャック・ベリーが最後の新作を出した時には、同じようにそわそわしてたに違いない。
エルビス・コステロはU2のアルバムが出る日に、一般の人に混じってレコード屋の開店前に並んで待ってたっていうしね。

私の新作はコチラ
   ↓

螺ジャケ写




そして次回ライブはコチラ
    ↓

2019年8/31(土)
【ふたりのピッグショー】
場所:円山夜想<マルヤマノクターン>(札幌市中央区南1条西24丁目ヴィンテージビル地下)
19:00 open / 19:30 start
料金:2500円(1ドリンク付き)
出演:Tomomi / 辻正仁


ピッグショー2019写真









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お披露目ました。そしてお拡めいただきたい。長いよ〜新作録音顛末⑦〜

螺ジャケ写


昨夜無事販売開始となりました。

天候の悪い中来ていただいた皆様、ありがとうございます。

そして、FOLKIEのお客様で「ライブってどんなんだかみてみたい」という方々も来ていただきまして、新作購入いただいたりしてありがとうございます。

終演後にまた別の普通に飲みに来た方々に、ギターを片付けようとしてたところ「あれ、歌ってくれないの?」と言われまして、急遽『追加公演(笑)』も行いまして、そこでもご購入いただいたりして。

まぁアレですよ。当初は「録音した場所でライブを」って話で日程を決めてまして、そしたら急遽FOLKIEが移転ということになって、移転場所が決まるまで告知も控えとこうってことで、割合急遽なお知らせになったんだけど、それでも録音場所ではなくなったとはいえ、当初の日程で開催できるようにしてくれたFOLKIE松川さんにも感謝でございます。

そして、制作に力を貸してくれた黒田くんは今回あまり派手なやらかしはなく(カポを紛失して、出番の時に店のを借りて、帰る頃にズボンのポケットから発見されるという小技はあったんだが)、多少肩透かしではあったものの(望んでるわけでもないのだが最早、何かが起きることが既定のような感覚でいる)、いいステージを見せてくれた。そして最後の最後には、撮影とデザインを引き受けてくれたみゃん@ちゃんにも出てきてもらって三人で演奏。黒田くんのチューニングが狂っていたことも含めて楽しかった。

さて、考えてみれば所謂「レコ初ライブ」ってのが人生初だったワタクシ。
以前に発売日と同日にやったライブはあるにはあったが、その時は作品とまったく別の企画でのライブで、収録曲をまったく歌わないという…。
そのほかの時もわりと出来上がった後に通常のライブで「持ってきました〜」って感じが多かったんで、新作にちなんだライブってのは初めてだったんだな。
なので、要領がわからないのもあって、案の定新作に関しての話でやたらと喋ったな。

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〜 セットリスト 〜

夢なんてなくてもいい
流せない涙
三日月のかんざし

単純なもんさ-男の子の歌-
情熱
君に愛を

ーアンコールー
帰り道(with 黒田雄亮、みゃん@)

ってな感じで、新作から6曲と旧作からしばらく歌ってなかったのを2曲。

後半にさしかかる『扉』を歌い始めたあたりで店の扉が開いて(笑)。高井麻奈由ちゃんが来てくれた。

普段全国飛び回って忙しい中、そして昨日はどこぞの企業様の会合に呼ばれて歌うという営業のお仕事が入っていたというのに、終わったその足で駆けつけてくれたようでありがたい。

なんか、彼女が来るまでの間も決して気を抜いていたわけでもなく、集中してやってたんだが、彼女が来た瞬間に自分の中でもう一段階シャキッとしたのが分かったよね(笑)。やっぱこう、こんだけ活躍しているにも関わらず普段から何かとオレを立てるような発言してくれてる人の前で「なぁんだこんなもんか」とか思わせる姿でいるわけにはいかんからね。

後輩に育ててもらうタイプでございます(笑)

で、今回の新作はライブではまだ発表してない曲が4曲ありまして、ちょっともったいぶって今回はあえてまだ歌わずにいるんだが、アンコールに一曲だけ『帰り道』を。

ん〜、前にも書いたように最初から計画を練ってた訳ではなく、制作する前の段階から色んなアレで流れに乗っかってみたら結果としてこういう形の作品になったというか、そうなるようにできていたんだなと思えるような色々があったんだが、んと、代表的なところで言えば、『録音当日に黒田くんが忘れ物して録音が遅延したおかげで観月ちゃんがやって来て参加してくれた』とか、『その録音で数曲撮り直す必要が生じて、追加録音までの間にもう一曲できちゃって収録することになった』とかね。

で、『帰り道』はそのインターバルが生じたおかげで収録することになった曲である。
弾き語りアルバムってことで、音源では黒田くんとみゃん@ちゃんはコーラスでの参加だったけど、記念ライブってことで今回は黒田くんはギター、みゃん@ちゃんはカホンを演奏してもらって、製作陣で演奏。楽しいな。

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さっきも書いたけど、始める前に黒田くんが時間をかけて一生懸命チューニングしてまして。で、オレとかみゃん@ちゃんで「どーせ狂うんだから早く〜」とか言ってたんだが、時間をかけてた割に演奏しだしたら一聴して音が違うってのがわかるっていうね(笑)。面白い。

そして終わった後は、残ってた方々と談笑して、ひと段落ついたところでさっきの『追加公演』を行い、みゃん@ちゃんと麻奈由ちゃんが帰る頃に、入れ替わりでシンガーソングライターのおちよ。ちゃん登場。
初めましてだったんだけどね。確認したら名義が『おちよ。』なんだそうだ。「。」もつけるのね。『モーニング娘。』みたいな。

その後、いっちーのライブとかで見かけるお客様も合流し、ず〜〜〜〜っとバカ話。久しぶりに長時間くだらないこと喋り続けたな。それで今日喉が荒れてる(笑)あと、一発でしゃっくりを止めてみせて尊敬された(笑)
その後、軽くセッションしたりして帰る頃にはうっすらと明るくなり始めてた。

ん〜半年以上ほとんど22時〜23時頃には、遅くても日付が変わる前には就寝してる生活だったんで、正直今日は体がキツイんだがなんか気持ちのアレがすっきりしておる。
くだらない話しして笑うってのは大事だな。多分今日はいつもよりぐっすり眠れるだろう。

そして本日はCHI-MMに行って石川さんに新作を手渡し。今回は一応店頭に置く予定はないんだけど、そこのところについても自分の考えを伝えたのだけど、石川さんの方からも店頭に置くということに関しての考えを伺いまして。ちょっと自分では思ってなかった事なんだけど「なるほど」という気持ちにもなりまして、その辺はまた考えてみることにした。
で、今日はCHI-MMで観月ちゃんの企画もあるので行って来たんだけどね。まぁ、ちょっと本番は居れなかったので開場前に彼女にも渡して来た。コーラスで参加してもらったけど、その場で準備なく決めたんでものすごく遠くに聞こえる声だったもんでさ、「そのうちなんかやれtらいーね」みたいな話をしてきました。

さて、長くなったがこれが大まかな昨日と今日のアレでございました。

そして次回のライブは恒例のTomomiちゃんとの2マンライブ。

今回も一昨年の企画と同様、相手のステージの選曲やライブ構成をお互いが指定するというのをやります。この前、それぞれ決めて交換したんだけど、お互いに前回よりも指定が細かくなっており笑った。「ここではこんな感じでトークを」とか。
お互いにやりにくいんだけどなんか新鮮で楽しいという。

もちろん、コラボもいろいろ考えております。

ぜひとも!


2019年8/31(土)
【ふたりのピッグショー】
場所:円山夜想<マルヤマノクターン>(札幌市中央区南1条西24丁目ヴィンテージビル地下)
19:00 open / 19:30 start
料金:2500円(1ドリンク付き)
出演:Tomomi / 辻正仁

ピッグショー2019写真



















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明日から売りますんで買うように〜新作録音顛末⑥〜


螺ジャケ写




自作品を初めてデジタル音源化、いわゆるCD(正確にはCD-Rだったけど)にしたのはまだ20世紀のことであった。

ん〜、それから随分と経過したが、その最初の作品からこれまでCD-RまたはCDで10作の新作計70曲(まぁ、バージョン違いとかもあるから70トラックだね)と、販売終了作からの楽曲を選抜した1作のコンピレーション盤を発表してきた。

よくもまぁ…

というのが正直な気持ち。感慨はなにもない。

んで、明日11作目となる『海月屋公式海賊盤③〜弾き語り【螺(ra)】』を発表することになった。無駄にタイトルが長いが気にするな。

タイトルからわかる通り弾き語りの作品集である。
これまでもこの録音顛末で書いてきたが、特にアルバム作品を作ろうと思って、前もって構想を練っていたわけではない。構想しているものなら他にいくらでもあって、それは大抵バンドスタイルのスタジオ録音作品のアイディアなんだが、実はその構想だけでもうアルバム3枚分のアイディアがあったりする。曲もまぁそのくらいある。ただそれらを作る予算がない(笑)

それはそれとして、今回の作品はそういう構想とは別に、いろんなことをやっている内に、こういうものを録音するという流れができており、だからやってみたらできたっていうアレである。

いろんなご縁やタイミングが重なって、「とりあえず録音してみようか」ってやって話をしている間に、そして録音していく過程で自分の中で意図せずにアルバム作品としての形を成してきたんです。

そういう受け身なんだか主体的なんだかよくわからないアレで話が進んでいく感じがかつて『海月屋公式海賊盤』と銘打った2タイトルの弾き語り作品を出した時に似ていたので、今回のタイトルをつけた。

むかしむかし、自宅でラジカセにカセットテープを入れてギターかき鳴らして歌ったのを録音しては人に聞いてもらってたのとやってることはほとんど変わってない。ラジカセがPCの録音ソフトになり、多少機材がそれっぽくなり、力を貸してくれる人たちが増えただけのこと。やってる本人はただギターを弾いて歌を歌っているだけ。

発表当時はあんまり詳しく説明しなかったけど、2008年に発表した海月屋公式海賊盤の2作品には【色(shiki)】と【空(kuu)】というタイトルをつけた。コレは当時自分が「色即是空」というものに興味を持っていたからで、その興味を持って約10年過ごしている中で次第にその興味が「螺旋」というものに行き当たったのね。現段階では。
なので、自ずとタイトルが【螺】になった。

そして気がつけば収録した12曲中11曲がその「螺旋」ということを考え始めたここ2、3年の間に書かれた曲を選んでいる。もう一曲の『流せない涙』はちょうど以前の【色】と【空】を発表した直後にTomomiちゃんに依頼されて書いた曲で、これをセルフカバーするきっかけがあって、今回も収録することにしたんだが、この辺も特に意図的にではないのに結果的にうまいことできてるなと思うのです。

ん〜「螺旋」の興味ってどんなことか書くと一冊の退屈な本になるのでやめとくけど。

で、毎回割と録音作品とライブが連動しないってか、古い曲とか滅多にライブでやらない曲をメインで収録したりしてたんだけど、今回のは割と最近のライブで歌ってるのが多いんじゃないかな? それでも半分くらいか?

あとはそのセルフカバーと、ライブ受けしないようなってか、平均5~7曲くらいのワンステージの中では入れにくい曲というのかな? 歌詞的にちょっと受け取る側がビビットに反応できるタイプじゃない気がする奴をまぶしてみた。

あと、録音期間が延長されたせいでできちゃった曲とか(笑)

音源作品にしていない曲はまだまだあるので、それはまたいずれの機会にとは思うが、とりあえず今回のコレを手にして聴いていただければ幸い。

というわけで、明日はお披露目ライブでございます。

今のところ、いつものライブよりも話をする回数を多めに考えている。多分、新作に関して色々と話すことになると思うので。

ちなみに、アルバムは12曲入りで1800円。細かいお釣りで困らないように、200円でお求めいただけるこじんまりしたグッズというか作品みたいなものも用意してるので、安心して2000円でお支払いください(笑)

録音してくれた黒田くんのステージもあるんで、彼の口からも裏話が出てくるかもね。

とりあえず、明日お待ちしてます。


2019年8/8(木)
【FOLKIE移転オープン&辻正仁新作発表 合同記念式典】
場所:Music&Bar FOLKIE(札幌市中央区南6条西3丁目 ニューオリンピアビル8F)
開場 / 20:00
開演 / 20:30
料金:2000円(1ドリンク付き)
出演: 黒田雄亮 / 辻正仁


螺ライブ告知

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タイミングってやつは…


昨日と一昨日は師匠んトコのイベントがありまして。
毎回時間があれば顔出したり、出演者に空きができたりすると出演したりしてるんだけど、今回は諸々あって、昨日のほんのわずかな時間に伺う程度になっちゃいました。

まぁ、行って師匠をはじめ数名とそれぞれの話での業務的なやりとりをする程度。あとちょっと整体もやったけど(笑)

なもんで、客席でゆっくり見ることもなく、楽屋とステージ袖をウロウロして業務連絡と多少の雑談を交わして会場を後にした。

あー、慌ただしい。


そういう訳で、一応出来上がったばかりのアレをナニしての製作陣記念写真

製作陣


で、出来上がったアレをナニしたライブはこちら
    ↓


2019年8/8(木)
【FOLKIE移転オープン&辻正仁新作発表 合同記念式典】
場所:Music&Bar FOLKIE(札幌市中央区南6条西3丁目 ニューオリンピアビル8F)
開場 / 20:00
開演 / 20:30
料金:2000円(1ドリンク付き)
出演: 黒田雄亮 / 辻正仁




そんな中、先日「いずれ書く」と行っておきながら一切触れてなかった伊坂光太郎の新作の話を。

ん〜とですね、「新作」といっても単行本として発売されたのが最近2作品ありまして。

まずは4月に発売された『シーソーモンスター』で、これは文芸誌に掲載した連動する2篇を一冊にしたもので、出てたのは知ってるんだけど、その時はなんか気分的なアレで珍しく飛びつかずに放置してたんだよね。

で、この前「そろそろ読もうかな〜」とか思いながら書店に行ったら、思いがけずさらに新作『クジラアタマの王様』って書き下ろしが発売されておって、どっちを先に読むべきかしばらく悩んだ挙句に、通常なら発表順に読みたがるクセになぜか『クジラアタマの王様』を先に。

で、世間ではお騒がせしたことの企業の対応がどーだとか、選挙だなんだって騒いでる真っ最中でね。物語の中でも会社の対応でさらに世論が炎上するとか、主役の1人が議員だったりとかで、リアリティ倍増(笑)。さらに、ちょっと夢と現実が交錯するようなアレで、そういうのも結構興味ある領域なので楽しめた。
伊坂作品って、そういう部分が実際のところ本当に起こったことなのか、登場人物の思い過ごしなのかなんかハッキリさせないところが好き。

で、それ読んだ勢いのまま『シーソーモンスター』に突入。
連動する2篇というのが、最初のがバブル期の話で、もう一個が近未来の話である。
先に余談として書いとくけど、近未来の方で、決定的な設定の矛盾がある気がするんだが、それが創作上のテクノロジーに関連した部分なんで、文中にない作者の中だけの設定としてそういうテクノロジーなんですってことなのか(そういう解釈できないこともないが、文中にある情報ではなく「こうなのかな?」って歩み寄りが必要)、単純に作者が矛盾に気がついてないのかがわからん。ま、どっちでも物語の面白さは変わらないんでいいけど、素直に物語を楽しむにしては変な「気がかり」になっちゃうなアレ。

でも内容は面白かったよ。

もう伊坂作品は自分にとっては全部好みの合格ラインは突破してるんである。ただ、好みからすると「モダンタイムス」「ゴルデンスランバー」の面白さが群を抜いておる。続いて「死神シリーズ」かな?
あとは、何回読んでも好きなのが「チルドレン」という連作短編集と、その続編的長編「サブマリン」ね。優しいんだけどぬるい空気じゃない。ベタベタしてないのが心地いいし、決して全てが幸せに片付くのではないけど、それがまたちょっと元気をくれる。

あ、話が逸れた。

んと、『シーソーモンスター』に関しては読後に気がついたんだけど、伊坂発案で複数の作家が参加した企画の中の作品ということらしい。
伊坂を含めた8組だか9組の作家で、共通の設定を設けて、それぞれが分担してその設定に沿って日本の古代から未来までをそれぞれの時代を舞台にした物語を書くという。
なのでそれぞれが独立して楽しめる物語なんだけど、共通する問題があったり、別の作家が書いた別時代の出来事がひょっこ引き継がれてるとか、共通するある存在が姿を変えて書く時代に登場したりとかあるらしい。
で、伊坂がバブル期と近未来を担当したってことみたい。
この二作の中でも、一作目のラストで登場人物が書き始める絵本が、二作目の近未来では主人公がずっと愛読してる人気シリーズになってたりとかあるんだよね。どうも、別の作家の作品に登場したキーワードもチラチラでてるらしいし。

まぁ、共通するテーマっていうかそれは多分「対立する二つの存在にまつわる物語」ってことになるんだと思う。それを全部読むと、日本の古代から未来までずっと形を変えながら繰り返し続いてるっていうような。全部読んでないから予想だけど。

高校の頃だったかさ、「回し読み」ならぬ「回し書き」ってやったことあるんだよね。誰かが書いた話の続きを別のやつが書いて、その続きをさらに別な誰かがって…。
それの「プロフェッショナル版」なんじゃないかな?

ちょっと面白そうなんだけど、もったいないなって思ったのは、発売された4月から行ったどの書店でも、そういう紹介して前作並べて展示するとかってことやってないのね。
書籍の売れ行きが悪くなってるとかって昨今、いろんな作家の作品を読む機会として、またどれか一冊買った人が他のも興味を持ったりする可能性あるものとして面白い企画だなと思うんだけどね。

せっかくのこういうのを展開しない書店なのか出版社の営業なんだかよくわからんけど、もうちょっと頑張れよって気がするな。

でさ、そのプロジェクトの名前が『螺旋プロジェクト』って言うんだって。

そこで、「あ〜」と思ったよね。なんで新作飛びつかないで今頃読んだか。

読み始めたの、自分の新作の準備が整ってからだもんな。

その自分の新作につけたタイトルが【螺】だもん(笑)

いいタイミングだぜ。


螺ジャケ写






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